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雨と日差しの恩恵を受けて草木がグングン伸びるのが感じられる初夏。昨日より緑の領域が広がっているのが目に確実です。
葉っぱの緑色はクロロフィルなどの光合成色素の色です。この色素には光合成に必要な光エネルギーを吸収する役割がありますが、吸収した光エネルギーが貯まって養分に変わるわけではないのですよ。

葉っぱの一枚いちまいが、環境に溢れてある光エネルギー・水・二酸化炭素を取り込み、自分の成長に必要な形のエネルギー(デンプンなどの有機物)を作りだすのが植物の光合成システムです。
葉っぱが吸収した光エネルギーは、水(H2O)を水素(H)と酸素(O)に分解する働きをします。そして二酸化炭素(CO2)に水素(H)をくっつける反応によって成長に必要な有機物を作る際にも光エネルギーが必要なのです。

光合成システムの主体は葉っぱです。太陽の光が届き、二酸化炭素と水のある環境が揃えば、植物は養分(有機物)を自分で作り出します。そして背丈を伸ばし、葉っぱを増やし、つぼみや花、果実をつけ、種を残す種子の中にあるプログラムがどんどん現実に姿を表してきます。

占星術でイメージすると光はスバリ太陽で、選択する意思が人生の物語を前に進めるエネルギー。行動を起こす目的とも言えます。

周囲にある大気から二酸化炭素を取り込み、酸素を放出するのは双子座のイメージ。
分解された水から化学反応に必要な水素(H)を取りだし、種子のプログラムに沿って各部を形づくり機能させる有機物は乙女座のイメージ。
柔軟サインは周囲にあるあらゆるものを自分に活かそうとします。自分が使わない酸素(O)は環境に手離します。

水はもちろん蟹座です。水は根から吸い上げます。成長に備えて十分な水を集めるべく、地中に根を広げます。
タンポポの根の力強さを思い出してみてください。背丈の小さい草だって引き抜こうとしたらブチッという響きと手応えが伝わって来ます。どんな草木も水のチャージを求めて力強く大地を掴んでいるのです。

そして種子の持つプログラム、可能性を示したのがホロスコープではないでしょうか。
草木は周囲の日陰に捕らわれずに光のある方へ、少しでも遠くまで葉を伸ばそうとします。十分な水分を取り込もうとして締まった土の中に微細な分岐を広げていく根が自立を支えます。
いまより背丈を伸ばし、葉っぱを増やし、つぼみや花、果実をつけ、新たな種を作る。プログラム実現のために、絶妙なバランスのところまで葉と根を広げます。
まるで環境変化の中で可能性の実現に向けて太陽と月が主張し合い、バランスを取り合っているようです。

太陽の光がない夜間、植物の光合成活動が止まりますが、根が吸い上げる水分は葉っぱの表面の気孔から蒸発していきます。光合成に利用されない水の動きは、わたしたちが眠っている間にも静かに続く呼吸と同じですね。
太陽の目的とは関係なく振る舞う月の感情や無意識の活動を表すようにも感じます。

ホロスコープで蟹座が支配する4室は眠りの場所とも言われます。
眠りに近づき無意識の中にすべり落ちるとき、今日のできごと、昨日のこと、先週の、去年の、ずーーっとむかしの、いつだったか忘れたくらいのこと、物事の遠近感が変わってきて、月の無意識が求めるものが大きく手前に浮きだします。目覚めているときの感覚から見ると歪んでいるような配置が浮かび上がってきます。

12サインの並びでは、太陽の季節である獅子座の前に、柔らかな感受性を育む蟹座の月の季節があります。ここに地上部分の成長を支えるだけの見えない根を育てるのも大切だよという意味を感じませんか。
蟹座は、太陽(公的な意識)が優先する理屈や重要度に縛られない時空間、家やプライベートを表します。日常の役割、衣装や化粧を落として素顔になって、気合いを下ろして脱力して、表立った活動を手離すようなひとときです。

実際のところ植物が地中から吸い上げる水量のほとんどは、光合成に利用されずに葉っぱの表面の気孔から蒸発して気中に戻って行きます。光合成で必要とする量よりも、気中に逃げていく水量のほうが200倍も多いらしいのです。
わたしたちの日常でも自分の目的に直進するような光合成反応よりも、葉っぱの蒸発によってたくさんの水(月の感情)の流れが作られているのかもしれませんね。だから忙しいし、くたびれるし、気持ちが擦り減ることもある。

植物は光合成とは関係ない水の流れを内側に保持することが大事なわけです。じっと動かないようで、その内部を水がいつも動いているのです。夏の太陽に力強く成長力を引き出されるために、春に芽吹いた植物の根は見えない地中を深く下りていきます。
外界から新しい空気を取り入れる日中の活動で、ときに大地から引き抜かれそうになっても、また自分の活力に向かって根を深く伸ばしていくのです。失われた弾力を回復しようとして、自分だけが知る根をたどりながら、内側の水源に向かっていくイメージが重なります。

この季節には、自分をチャージする方法や立ち戻る場所を見直すのもよいのではないかしら。眠りに限らず、寛げる休息空間、素顔に戻る時間、自然な感情を味わいイキイキと表現する時間にもわたしたちの活力は再生されます。
保水機能を進化させつつ、太陽の季節にしなやかに空に向かって伸びる光合成の準備を楽しもう。
小さな緑を楽しむ、それだけでもいいかもね。大きな緑を感じるために出掛けるのもいいかもね。緑を食するのもよし。映画や写真集もアリ。もちろん緑じゃない好きな色を楽しむのもOK。

ところで、光合成反応の養分作りには役立たない大量の水は、環境作りに貢献しています。
地中に閉じ込められた水を根が吸い上げ、植物の内部を流れ、葉から蒸発して大気に潤いと鮮度をもたらします。太陽に温められた空気が上空に上り雲になり、雨になり、また地表に落ちてくる。
植物と水の関係は、その周辺の生物たちに住みよい環境を整える大きな環境システムになっています。このような有機的なつながりも、わたしたちの世の中の成り立ちと似ている気がします。花や実や種子だけが恵みではないのです。

この記事を書いたひと

みねんこ
みねんこ
【心理占星術ワークショップ】学習知識や自分らしい表現のアウトプットを楽しむのが目的、初心者からプロまで参加、少人数でのフリートーク形式です。レンタルスペース灯台屋にて毎月開催。
【星茶】占星術に関する参加費無料の星談義。お互いのスキマ時間に適当なカフェで待ち合わせて星のアレコレ話しましょう。星茶相手はツイッターで突発的に募集します。
【ブログ】「ものごとのなかば」http://nonakaba.jugem.jp/
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