将棋戦に見る「本当」で勝負する時代

将棋戦に見る「本当」で勝負する時代

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12時間以上に及んだ6/22(金)の「深浦9段ー藤井7段」将棋戦

棋譜も理解できない程度の知識で、ネットをチラ見する程度の観戦だが、

そんな私でも、改めて新時代が到来したと強く実感した。

迷わずに飛車を捨てて歩を取る、

中盤で既に詰将棋が始まっている、

地方在住の棋士が、都会在住の棋士より有利に戦っている。

 

最強と言われた矢倉囲いが意外に脆く、弱いと言われた雁木囲いが意外に固い

居玉(いぎょく)は不利」という格言があるのに、居玉で勝ち続ける藤井くん

詰将棋と実践は違うセオリーがあっても、詰将棋の王者が実戦で破格の好成績

そんな新しい将棋を必死に取り入れていた深浦さん

 

新時代は、もう発芽し、すくすく成長し、どっしり根を下ろし始めた。

ネットによって、「本当」の事情・強さ・過去が、

否応なく晒されていくだけでなく、

この情報は、未来になっても現在のこととして初めて知る人がいるため、

「人の噂は75日」が永遠に更新され続ける羽目になり、

事情によって、過去の汚点を水に流して再出発する機会は、もう来ない。

 

ああ、これは、「本当」で勝負する時代なんだ。

嫌でも、「本当」の力だけで勝負させられてしまう時代なんだ。

 

新しい将棋が、新しい時代を鏡に映しているようで、

プロ棋士の解説を聞きながら、思わず身震いしてしまった。

 



「俺は、強いんだ!」と見栄を張っている指導者ほど、

「俺は、金持ちなんだ!」とアピールする経営者ほど、

「俺は、偉いんだ!」と恐怖心を植え付けるボスほど、

新しい時代では、自分の弱さを皆に知らせている証となる。

だって実際、上記に合致する人が、具体的に頭に思い浮かぶでしょ?

 

恐いね。

実に厳しいね。

大人の事情が許されない新時代の扉は、既に開いてしまっている。

目をつぶって見ないフリをしても、もう存在している。

どれが本物で、どれが偽物か?をイチイチ疑うようになったのも、

平成になってから根付いた新しい習慣だけれども、

その先に待っていた更なる新時代が、ここまで意表をつくとはね。

 

新しさへの興奮が冷めない翌日の今日は、

用事があって、とある政治家の公式HPを調べた。

「新しい安全基準での原発再稼働を容認!」という一言に、

旧石器時代へ引き戻された気分になった。

たった7年前の原発事故前が、これほど古い時代と思うのなら、

ほんの7年先でも、今じゃ考えられない新しい時代かもしれない。

 

深浦さんやこの政治家と年齢が近い私は、

はて、自分の素手でどこまで通用するのだろうか?と、

雨交じりの曇り空を見ながら、ふと考え込んでしまった。

 

私はこの先、「本当」で生きていくことができるだろうか。

 

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