暦を考え、体感を検証する ~その1

ニコラボで検証スタート!
月の節目の運気の変化を実感してみよう! -そして暦を考える-

1年を12分割する占い体系が多いですが、(椎羅先生もこちらで触れていますね)年の運気の切り替わりはいつなのか?
そして月の節目の運気の変わりはいつなのか?
占い師にとってはとっても重要なテーマ。

土星も射手座にいることですし時間を管理する(土星)暦について思いを馳せる(射手座)を是非、皆さんにと緒に出来ればいいなと思います。

まずは、皆さんに違いを実感していただくための違いを検証する比較材料を。

【1年の分割法の違い3つ】

①空間分割法・定気法
地球から見た太陽の通り道である横道を空間的に分割する。12分割の始点は天の赤道との接点である春分点とする。地球が太陽から受ける影響を考えた分割法であり、各点は日時計に見る事実と明確にマッチするので、農暦には最適ではないでしょうか。占星術でもこちらが使われています。

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②時間分割法・恒気法
太陽が一周する時間、365.2422日を数で分割する。12分割の始点は冬至点。あくまで数の秩序で決まる分割法。東洋占術の四柱推命はこの暦が使われていた時代に出来たらしい。(と私の四柱推命の先生が言っておりました) 60干支の巡りの組み合わせで占う四柱推命は数の秩序がベースになっているというのは納得がいきますね。

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上記の写真は大阪市立科学館の先日のツイートより引用。
『1週間ごとの地球と金星の位置を線で結んでいくと…5枚の花弁をもつバラの花が現れます。』
まさに数の神秘をこの目で感じれる写真ですね。

③新月を節目とする・太陰暦
月の周期29.530589日を1ヶ月として×12回=354.36707日を1太陰年とする。地球が太陽の回りをまわる、365.2422日との調整を3年に1度閏月を入れて調整したのが太陰太陽暦であり、最も古い暦法でもあります。こちらは、月に合わせた数の秩序とでも言いましょうか。潮の満ち引きの影響は漁業は勿論のこと植物や私達人間の体にも影響していると言いますし、私自身も実感すること多いので、新月が月のスタートという感覚は非常に腑に陥りやすいのではないでしょうか。

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そして実感検証するのはだいぶ先になりますが、年の変わり目の比較は

①冬至が新年。
太陽が一番低くなり日が一番短くなります。陰極まって陽となる太陽の元旦的イメージです。

②立春が新年。
旧暦の二十四節気では立春を新年としています。梅が芽吹きそろそろ春を思わせ、農作業をの準備を考える始める時ですね。

③春分が新年。
占星術では横道と天の赤道の交差点の春分点を新年としています。横道十二宮の牡羊座のスタートであり、農暦としても本格的に作業を始める頃でしょうか。

④上記節季の後の新月が新年。太陰太陽暦をベースにした紫微斗数占いでは立春の後の新月が新年としています。スタート感の強い新月です。

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*上記表の日付は暦と占い工房 天文・暦・占い資料館さまのHPより計算。

【暦?二十節季って何?って方のために】
現在世界中で使われている私たちのカレンダーはグレゴリオ暦でありますが、1月1日が一年の始まりであることに、天文学上の理由は何もありません。

ではグレゴリオ暦の一年のスタートであるとする1月1日は、何で決められたのでしょうか?

グレゴリオ暦のもとをたどると、古代ローマで農作業のために使われていたロムロス暦が起源のようで、ロムロス暦は10ヶ月しかなく、現在の3月 — Martius(ローマ神話のマルスを意味する)から、12月 — December(decemはラテン語で第10のという意味)までしかなく、冬の間には月日が割り当てられてなかったのです。

なので、もともと1年の始まりという概念はなく、農作業を終える時期が12月であり、1月と2月は農作業はお休み、3月から農作業始まるよ、という暦でした。

その後農作業のない冬の間にも暦を入れ、ロムルス暦→マヌ暦→ユリウス暦と時代とともに改暦され西暦1582年にローマ法王グレゴリウス13世によってグレゴリウス暦に改暦されました。

国立天文台もHPでこうおっしゃっています。
『結局、1月1日というのは、古代ローマ時代の暦の上で、名前もついていなかった冬の期間の前半がIanuarius (January)と呼ばれるようになり、それがいろいろな変更を経ながらも現在まで続いてきたという、長い歴史的経緯で決まったものです。天文学上の理由があって「1月1日をこの日とする」と決めたものではないのです。』

続く・・・