nicoの星宙予報2019 山羊座

毎年、繰り返し言っていることだけど、太陽が柔軟サインを通過する時期は、多くの人が体調を崩したり、調子を落としたりしている。そして、柔軟サインが終わるころになると、新しい季節に向けた調整が進んだのかどうか、徐々に調子を上げ、再び活動期へと向かっていくことになる。季節も人の営みも、そのような自然なサイクルを持っている。皆さんは寒さを迎える準備、冬支度は整っただろうか。

 

天秤座から山羊座=土星へと向かう秋のサイクルは、「劣化」「老化」を強く刺激する時期となる。もちろん、それは太陽のエネルギーが落ち、土星の特徴が強調されることの表れでもあるが、「衰え=勢いなどが弱くなる」を感じることは決して悪いことばかりではない。

 

人は衰えを感じたときにしか手放せないものがある。

無駄の多い生活スタイル、無理しながら続けている人間関係、「生きるため」といいながらストレスだけがたまっていく仕事…

これまでこなせていたことが負担に感じたとき、「こんなことを続けていっていいのか?」という疑問が頭をよぎったとき、心が違和感を覚え、いても立ってもいられなくなったとき、人はその「在り方」を根本から見直すことになる。

余計なことに構っている余裕などない。気力、体力、時間、資金、能力……実際、使えるリソースは限られている。この先、少しでも快適に生きていくなら、できるだけ無駄を省き、必要なものにだけ時間やお金をかけ、できれば自分の能力を少しでも活かし、効率よく稼ぐことができれば言うことなしだ。

 

これが山羊座の基本的な姿勢、山羊座期に整えるべき姿勢となる。

今回の山羊座期は、さらにそれが急き立てられる。木星も射手座から山羊座に移った。冬至図を見てもわかるとおり、10天体のうち6天体が地エレメントへと移動した。

 

 

ここから先は待ったなし、できる限り急いで自分に合ったサイズやスタイルを整えることが望まれている。いわゆる「最適化」は、これからの時代、誰もが最低限身につけておくべきふるまいであるかのように、そして急ピッチに進めていくべき作業のように天体が煽ってくることだろう。

 

社会的なテーマで冬至図を見てみると、まず2ハウス、そして6ハウス(水星:デトリメント)、また8ハウス(木星:フォール)の弱さが気になる。

製造業に続き、非製造業の売り上げの減少も始まったと言われている。また2020年度は、相次いで百貨店の閉店が続くことが決定している。にもかかわらず、21日、過去最大の102兆円の来年度予算案が発表された。各新聞社は、「1000兆円の借金を背負っているのにもかかわらず、身の丈知らずの案だ」と書き立てる。

まさに、2-8ハウスの流れだ。内需の力なくして広げられる風呂敷はない、ということだろう。ちょうど30年前、山羊座後半で起こったバブル崩壊の予感を前に「身の丈に合う」「適正な予算」が推奨されるのは不思議ではないのかもしれない。

 

その視点でいうと、このチャートは確かに「身の丈」を示す象徴が非常に不安定になっているのがわかる。北半球に天体が全くないのもしかり。前出の2ハウスルーラーの水星のエッセンシャルディグニティがマイナス5点のデトリメントなのも、4ハウスの支配星である蠍座・月がマイナス4点のフォールなのもしかり。

足元がこんなにふらついていたら、「根本的な在り方の見直し」なんてとてもできるものではない。まずは、身の丈の確認からやっていかないと! 大きなことも言っていられないぞ! 急いで無駄をなくすよう手を打たなくては! そんなふうに煽りたくもなる。

 

でも、ちょっと待ってほしい。

「無理なく無駄なく」が叫ばれる時代に、もう一度だけ戻るべきテーマがあるのではないだろうか?

夢やロマンを生きるのが難しい時代だからこそ、私たちは「生きていく」ことに見合うだけの情熱を駆り立てる必要があるのではないだろうか?

 

私たちは、本当は何を求めて生きているのだろう。

 

そこで、もう一度2019年冬至図に注目してもらいたい。

木星とともに、9ハウスのカスプ上に太陽が光を当てているのがわかるだろう。

 

つまり、“私に合った”スタイルを規定してしまう前に、もう一度だけ、今からでも遅くない「生きてみたかった人生」に思いをはせてみるのも悪くないのではないか?

そのための努力やチャレンジを、今から2020年の春分までの3ヶ月間だけでも悪あがきしてみてもいいのではないか?

ちょっとした遠回り、自分だけがわかっている「ときめき」の正体のために、もう一度だけトライしてみること、それをこの3ヶ月間のテーマにしてみてほしい。

 

なぜなら、理想は大きければ大きいほど人や社会の共通言語となり得るはずなのだ。

「個」を死守することから解放されたとき、「全体」を生きようと決意したときに、ようやく射手座以降の世界が動き始めるのではないだろうか。

 

社会がどんなふうに機能したら、人はもっと楽しいのだろう。

社会がどんなふうに育ったら、人はもっと自由なのだろう。

そのために、自分は何をしていけばいいのだろう。

 

自分の善なる野望が失われてしまったら、「私」という人間の在りかを教えてくれるものがなくなってしまう。自分の存在を強く感じるためにも自分の「生きてみたかった人生」を取り戻し、理解されないこと、はみ出してしまうことの恐れを超えた、明るくおおらかな自己イメージを育ててみたい。

 

山羊座期に、自分の身の丈に合った「最適化」を行うためにも、自分の中にある夢やロマン、情熱が社会と結びつくような、そんな生き方をイメージしてみること。そのイメージが自分の中でしっくり収まったとき、ようやく本当の意味での「最適」が理解されるかもしれない。

 

太陽の力が徐々に増していく希望にあふれた季節。顔を明るい日差しのほうに向けて、前を向いて生きていけたらと思う。

 

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