今月の言葉 双子座 荒木経惟

汗だらだらでとびはねるさっちんたちは、完全に私をとりこにしてしまった。一年間とんだりはねたりして遊んだ結果、日常のなんでもないことの中にすばらしいドラマがあることに気がついた。そして、私をさっちんに見たのである。「さっちん」はのぶちんの自己紹介にほかならない。これは“セルフタイマーフォト”であった。

実を言うと私は、写真を信じています」荒木 経惟(著)

今月の言葉

荒木 経惟

1940年5月25日東京生まれ。写真家。双子座に太陽と水星を持つ。写真集「さっちん」で「第1回太陽賞」を受賞。妻・陽子との人生を収めた「センチメンタルな旅」は世間に衝撃を与える。

3番目のサイン双子座は、風エレメントで柔軟サイン。教科書には、双子座について「知的好奇心が旺盛でコミュニケーション能力が高い」といった描写を目にすることが多い。では、双子座の好奇心とは、一体どのようなものなのだろうか。双子座を知的活動へと向かわせている原動力はどこにあるのだろうか。

牡羊座、牡牛座で「私」というものを確立した後、双子座の段階で「私」を外の世界と向き合わせることになる。なぜなら、自分をより知るためには、自分以外の世界を知る必要があるからだ。
そこで、双子座は自分を知るために人に強い興味を示す。
アラーキーの言うところの「さっちん」である。

誰でも皆、自分の「さっちん」を持つ。
実際の兄弟かもしれないし、ひと夏を共に過ごしたクラスメートかもしれない。
または、恋の話をこっそり聞かせてくれた近所のお姉さんかもしれないし、一緒に悪さをしたクラブの仲間かもしれない。

自分を成長させ、自分が何者かに気づかせ、自分を世界に押し広げてくれる相手。

双子座は、自分を知るために外界に出向き、人との関係性を育て、自分の個性を確認する。
誰かが住む世界は、自分の世界をより豊かにしてくれる。

だから、双子座は人を楽しみ、人を喜ぶのだろう。

前出の文章はこのように続く。

この「さっちん」を見ていると、あまりにも私が暴露されているので照れる。と同時に、一種、快感がある。キャプションまでがそうである。
「ぼくが強いんだ 早いんだ いちばんうまいんだ」
「どうだい かっこいいだろう」
「くにちゃん ぼくが好きなんだってさ」
「ピッチャーじゃなくちゃやらないよ」

自信たっぷりなのである。見栄っぱりなのである。鼻くそをほじくっているさっちんのポートレートをみるとドキッとする。最終の地下鉄で股を開いた三流バーの女を見ながら鼻くそをほじくっている私にそっくりだからだ。

あなたの今のさっちんは、果たしてどんな人物だろうか。

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