星宙百景 おさらい編 ~2024 山羊座・わたしたちの暮らしと天体の運行から「今」を考える

心理占星術家nicoによる「時期読み百景」。毎月、太陽がサイン移動した瞬間のホロスコープ(イングレスチャート)を分析し、わたしたちの暮らしと天体の運行から「今」を読み解きます。

おさらい編では、先の未来を読み解いた星宙百景の記事をセルフレビュー。

先月お伝えしたチャート読みの内容と、実際に起こった出来事を nico の視点で振り返るショート・レポートです。

 12月24日の月イチ勉強会で冬至のチャートを読んだとき、メインのテーマにしたのは日産・ホンダ・三菱自動車の経営統合の会見内容だった。2025年春分から恐らく本格的に始まる風の時代を意識したうえで、この経営統合のニュースをピックアップした。

2024冬至図(太陽・山羊座のイングレスチャート)

 特に「今後に向けて」という題がついた以下の3つの取り組みの発表には、少しワクワクした。

 「将来の競争力強化への取り組みの着実な推進」を競争原理の象徴である双子座に、「将来の成長を支える基盤のさらなる強化」を活動サインである天秤座に、そして「過去から積み上がってきた資本の最適化」を不動サインである水瓶座に当てはめ、これからの時代を生き抜くために必要な資質になると説明した。

 多少抽象的な提案ではあるが、今、改めて読んでもなかなかいい提言である。

 また、彼らの提示したスケジュールにも注目してみよう。

 2025年は木星が蟹座へと移動するタイミングであり、2026年8月は天王星が双子座に、海王星が牡羊座に移動し終わった頃に当たる。このスケジュール感も大いに参考にできるというか、時節を正確に得ているように思う。
 
 この二つの理由から、今回の経営統合は2025年以降の未来を乗り切るためのふるまいとして参考になるだろうという判断をした。縮む日本経済の中で、それぞれの個性を大切にしながら、どう共通の価値を創造していくかは、この三社に限った話ではないだろう。

 そのような話をした矢先、日本製鉄によるUSスチールの買収計画がバイデン米大統領によって最終的に阻止されたというニュースが飛び込んできた。

 この決定が取引の完全な終焉を意味するわけではなく、今後も交渉の余地は十分にあるということだが、2025年1月13日の記者会見では、米大手鉄鋼会社・クリフス社のローレンソ・ゴンカルベスCEOが日本に対して激しい批判を展開したことで、日米関係に暗雲が立ち込めたのは言うまでもない。

 その発言のいくつかをここに上げてみよう。

「日本は中国より悪い。ずっと悪い。」
「日本は1945年から何も学んでいない。我々がいかに善良で親切で寛大か学んでいない。」
「日本は中国に鉄の作り方を含む多くを教えた。日本は中国に、いかに不当に投げ売りするか、いかに過剰生産能力を持つか、いかに過剰生産するかを教えた。」

 これらの発言の背景には、USスチールの買収を巡る競争があるといい、また「アメリカ・ファースト」というフレーズを繰り返し使用し、トランプ次期米大統領の関心を引く狙いがあるとも指摘されている。

 いずれにしても、これらの言動には優位な立場を勝ち取るための駆け引きの要素があり、またある意味、アメリカの本音が見えたという意味で必要な介入だったとも言える。

 これがまさしく冬至チャートに示された柔軟サインのグランドクロスということになるだろう。

 双子座・木星、魚座・土星を巻き込んだこのグランドクロスの象徴は、この時期、様々なニュースの中に見出すことができるかもしれない。

 たとえば、タレントの中居正広氏と某アナウンサーの間に起こった性暴力をめぐる問題。背景にフジテレビの幹部が関与していた可能性が浮上し、大きな騒動に発展しているというニュース、こちらはどうだろうか。

 以下、2つのブログで簡単に柔軟サインの木星、土星の話を書いているが、もう少し補足しておきたい。

柔軟サインでの木星□土星 理想の王国=MCのために、どんな柔軟サイン的なシステムをつくることができたかな – 心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life
ガリレオが自作の望遠鏡で木星を観察し、木星の周りに3つの天体を発見したのが1610年1月7日。この時、木星は双子座の12度。 そんなことをぼんやり考えながら、今日の天空図を見ていたら、偶然にも双子座の12度。発見時は、双子座の木星に金星が180度、土星が120度ですが、今日は木星に金星土星が90度。400年の時を超えたシンクロに胸がきゅんとなる。 ガリレオはわたしのヒーローであり、そして反面教師でもあります。 彼がもっとうまく立ち回っていたら、惑星天文学の歴史はまったく違ったものになっていた そして、ふと「12月の月イチ勉強会で、次の柔軟サインでの木星□土星は20年後。自分の王国のために、どの…
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柔軟サインの木星(双子座)□土星(魚座)についての補足 社会的なテーマとしては… ポピュリズム、ポスト・トゥルース、ダブルスタンダード、メディア不信、ファクトチェック廃止etc.… – 心理占星術と未完成な日々┃nicosmic life
柔軟サイン木星□土星の話、自分なりに考えてみます。 これって社会的にみたら、どういうテーマになるのでしょうか。 先程ブログをアップした後、以上のメールをいただいたので少しだけ補足。 次の勉強会で皆さんと双子座(水星、風エレメント)□魚座(木星、海王星、水エレメント)の葛藤と統合のイメージをしてみたいと思っているところですが、みなさん、どんなテーマが思い浮かびますか? わかりやすい例で言うと、たとえばイスラエルの現状などは木星□土星のダブルスタンダードではないかしら。 自分たちはホロコーストの犠牲者であるといいつつ、ガザで同じようなジェノサイドを行うというような。 つまり、言っていることとやって…
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 柔軟サインである双子座・木星□魚座・土星は、このように表現できるかもしれない。自分/自分たちが信じた考え方、社会システムは、いつの間にか時代に適応しなくなっていた。自分/自分たちは、新しい時代にマッチングすべく、問題を速やかに解明し、釈明のために言葉を尽くし、考え方を速やかに改める必要がある。そのように読むことができるのではないだろうか。

 2023年には正解だったアメリカ企業との交渉術は、トランプ勝利という流れ、自国ファーストという流れの中で既に変化してしまった。この買収計画がどれだけ正当なもので両企業、延いては両国にとってどれだけ素晴らしいものであるか、これを伝えるのは石破首相の仕事になるだろうか、それを堂々とやってのけなければならない。

 そしてフジテレビも、もしかしたら他のメディアも、もしかしたら芸能界全体も自分たちのふるまいの背景にある「時代錯誤」に、さすがにもう気づかなければいけないときに来ている。中居氏が2023年6月に起こしたとされる性暴力をめぐる問題も、上手くもみ消せたと思ったのも今は昔。その後、性暴力に関する意識は変わり、オールドメディアの退廃と言われて久しい。もうすっかり時代は変わったのだ。安倍派と統一教会の問題も、政治資金パーティー問題も暴かれた。

 「もみ消せる」というアイデアや、それを機能させていたシステムは過去のものとなった。不正直さや不透明さは、もはや時代遅れなのかもしれない。時代は正直さ、問題解明を求めよと声を上げている。

 フジテレビは、この後どのような対応に出るのだろうか。

 次の春分までの三ヶ月間は、この柔軟サインのグランドクロスのテーマがあちこちで立ち上がってくると考えることができる。

 1/28(火)に開催する月イチ勉強会では、この象徴群について、みんなでアイデアを出し合えたらと思う。これもグランドクロスの作業になるだろう。

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