nicoの星宙予報2020 魚座

 冬の季節を侮るなとはこういうことか。または、4つの季節のそれぞれのテーマが強く表現される不動サインの季節は、いつでも油断大敵ということなのだろうか。

 春を思わせる日差しに騙され、うっかり足元をすくわれそうになった水瓶座期。シビアな問題を前に、または周囲で起こる出来事を前に、自分への厳しいフィードバックを余儀なくされる。

 コロナウィルスから派生した諸問題は、今、国、企業、そして個人の存続を脅かしている。なるほど、これこそが水瓶座=天王星的な体験ということになるのか。冬の厳しさの中、限られた資源、限られた可能性の中で、未来の国家/企業/個人ための生存の選択をしていく。

 

 自分たちにとって価値ある選択をするためには、不動サインの原点に戻っていくことが大事だ。つまり、牡牛座的な地エレメント=I haveの原点。

 もともと、自分たちの勝負所はどのようなものだった? インバウンド頼みだったその店や企業は、本当は何を売りにしていたのだっけ?

 水瓶座期にやるべきことは、そのような「価値の再評価」であったのだろう。

 

 また、こんな問いかけもできるだろう。

 占星術だけではなく、どの業界も「新しい時代に向けた変化」をうながすような風潮を高めている。けれど、本当にそうなのだろうか?

 

 不動サイン水瓶座は温故知新のサイン、またはリノベーションのサインである。使える構造、古き良きやり方まで手放して、ただ新しさのほうへ意識を向けさせたりはしないはずなのだ。

 なのに、誰のどのような陰謀なのか「新しい時代に向けた変化」を煽り、その結果、たとえば「スマホによるイージーな借り入れ」「キャッシュレス化による家計の把握不足」などによる自己破産が進んでいるという。

 誰のための何のための「変化」なのか、それを考えつつ、次の魚座の季節を迎えたいと思う。

 

 このように身動きがとりにくい時代だからこそ、動きが活発になる春の季節を待ち望み、それに向けて衝動を爆発させるための準備をすればいいのではないか?

 新しい季節にわざわざ持ち込む必要のないものは、さっさとこの時期にやっつけておけばいいのでは?

 

 

 体の機能から考えると、魚座は足裏とともに、水エレメントとしてリンパ液を司る。リンパ液は細菌や異物を濾過、貪食、除去するフィルターの役割を果たすわけだから、自分の月=蟹座が違和感を覚える異物は、この時期、さっさと処理してしまうに越したことはない。

 太陽が魚座にイングレスした2/19、長く続いた「森友学園」補助金詐欺事件の籠池夫妻に有罪判決が出たことだし、「桜を見る会」ものらりくらりやっていないで、魚座期にさっさと結論を出すことだ。

 

 占星術の象徴は面白いもので、目に見えないウイルスの象徴も魚座の支配星・海王星だとしたら、それをやっつける免疫力のテーマも魚座である。

 

 2020年の春分図を元に分析・予想すると、魚座期に収束の目途が立つと判断できる。そして、そこから急に動きが活発になる流れを見越し、春分以降の準備をしておくことが大事になるだろう。

 

 まずは、たった今、違和感を覚えている事柄、未来に持ち込む必要のないものをできる範囲で処理しておくこと。

 それがなくなったらどれだけ気持ちよく暮らせるだろうか。

 そのことがなければ、自分はどれだけ身軽に新しいスタートを切れるだろうか。

 そこに対処できたら、自分はどれだけやる気や自信を取り戻せるだろうか。

 

 取り除く作業を続けながらも、そうはいっても現実的に避けられないやるべきことにも目を向けておくこと。そのうえ、今の魚座期でもう一つやってもらいたいのは、やはり山羊座・土星ということになるだろう。

 土星が山羊座から水瓶座に移るのは3/22、つまり太陽が次の牡羊座にイングレスしたタイミングとなっている。つまり、この魚座期で山羊座土星の見直しをして、水瓶座へとバトンタッチをすることが大事になるのだ。

 

 ここで、魚座太陽のイングレスチャートを見てもらいたい。

 

 現実的感覚を司る土星を支える天体(水星、金星)の状態が、両方ともエッセンシャルディグニティがデトリメント(-5点)とよくない。また、土星を補完する月もデトリメントの状態となっている。

 内惑星、個人天体と呼ばれる天体たち(月、水星、金星)の力が弱いこと、また北半球に天体がないことから、自分たちの本質、本心、本来を無視して、社会意識に引っ張られやすくなってしまっていることがわかる。また、それらの天体が2ハウス、11ハウスの支配星になっていることから、経済的な冷え込みも予想できる。

 

 新しい季節を前に、まずは足元を固めたい。社会がどのような現状になろうが、まずは自分たちの在り方を整え、やるべきことに向き合うこと。多くを期待せず、かと言って暗い気分に沈み過ぎず、明るい未来に意識を向けておくこと。

 5ハウスの状態(山羊座火星がイグザルテーション)の調子のよさもあり、未来に対する投資、堅実な投資は大いにある。春分以降の慌ただしい流れの前に、これだと思うものに賭けてみることは大切だ。

 

 未来をイメージし、必要な投資、身銭を切って未来を創造する準備をすること。

 このビジョンで魚座期の準備が整えば、春からの季節に新しい風を感じることができるだろう。