第19回 陰サインと個人サインのパースペクティブの誤解、ASCからの脱出│子育て研究会

昨日は、第一金曜日ということで

「心理占星術 子育て研究会」8月期の開催でした。

 

火星の動きと子どもの成長が連動しているのではないか

そんな仮説を検証する試みが6月からスタートし、日々のお子さんの様子が続々届き始めました。

 

火星が牡牛座を通過している現在は「陰サイン」。

牡羊座期のお子さんの振る舞いとの違いについて、参加メンバーからの報告を受けた後、「天体の進行における30度の考え方」など、あらためて天体の陽と陰の働きについて、nicoからのレクチャーがありました。

*この天体の進行度数––30度を6つに分けたタームの考え方については、次回の火星ワークショップでも詳しくお伝えする予定なので、今回は割愛(;’∀’)

 

また、あまり知られていないかもしれませんが、陰サインの特徴のひとつに「NO!」といえる強さがあります。

自分の感覚に忠実だからこそ、自分の中の異物に敏感であり「嫌なものはイヤ!」と気持ちの悪さを排除しようとする働きに長けている。

イヤだと思う違和感を逆手にとって、「どうしたらもっと上手く改善できるのか」

そんな前向きな解決を導き出していけるのは、陰サインならではの創造性であり強みになる、そんなお話もありました。

陰サインを多くもつお子さんの場合には、こだわりを頑固とせずに、上手に育てていけるといいかもしれません。

 

後半は恒例のチャート分析。

「高校に進学した息子に急にスイッチが入った! 金星期のはじまり、思春期の子どもの背景に何があるのか知ってみたい」という参加者からの持ち込みチャートを分析しました。

 

nicoの心理占星術では、個人のホロスコープを読む際に、個人天体といわれる5天体(太陽・月・水星・金星・火星)から、その人のパーソナリティを分析します。

今回の息子さんは、5天体のうち4つのパースペクティブが個人サイン。

 

パースペクティブが個人サイン(牡羊座~蟹座)と聞くと、多くの方が「自分そのものを打ち出していく力が強い」という印象をもたれるかもしれませんが、むしろそうした解釈には誤解があると、nicoからの指摘がありました。

 

個人のパースペクティブの誤解

牡羊座~蟹座までのサインは成長の過程で、実はもっとも自分という「個」を実感しにくく、確立していくのに時間がかかるサイン。

「個」を積極的に獲得していかないと、全体や集団に埋没しやすい。だから、ここを意識しないと、むしろ周囲の価値観に振り回され、自分とは何者かが分からないままボンヤリと育っていってしまう。

人に影響を受けやすいからこそ、自分を護るために、自分の世界に居続けてしまう人も多い。

 

この息子さんの三重円も見たところ、今回の転機となっていたのは、決して金星期的なマインドではありませんでした。

 

これまで失敗の経験が少なかった中、この高校受験の模試ではじめて失望を経験したそうです。「自分は井の中の蛙だった、世の中はそんなものなんだ」という落ち込みと理解は、新しい目標や欲求へのバネとなり、最終的には自分自身で結果を出せるまでに至った。

この体験は、獲得(牡羊座)とよろこび(牡牛座)という、まさに火星的な動きのひとつ。このひとつの火星体験が自信につながり、高校入学とともに、ヤル気と自分アピールのスイッチが入った。そんな流れになっていました。

 

 

もうひとつのポイントとなっていたのは、魚座のアセンダントからの脱出です。

ここでいう「アセンダントからの脱出」とは、12ハウス~1ハウスへの突破であり、親や環境から与えられたペルソナから、自分自身の輪郭を手にしていくこと。

 

この息子さんの場合には、親や周囲からの期待やレッテルを外していきたい、自分で新しい自分自身をつくっていきたい。そんな意欲がチャートの中に現わされていました。

自分の力で何かを成し得たという自信が、(親や周囲に頼らず)自分でやっていける、いきたい、という意欲をかきたてている。それが、傍から見ると(冒頭のお母さんのセリフ)「急にスイッチが入った!」印象になるのかもしれません。

 

 親や環境から与えられたペルソナから脱出しようとしない限り、個人のもっている5天体は動かしていけない。

 

nicoからは、そんなお話もありましたが、水エレメント(慣れ親しんだ環境や居心地の良い場所)から火エレメント(新しい場所)への脱出は、大人になればなるほどきっかけ作りが難しいのかもしれません。成人以降の拗らせや引きこもりにもつながる話であり、こうした問題に火星力の使い方がひとつの糸口になれたら、とも感じました。

 

 

こんな感想が寄せられました!

 

私はもともとトランジットとネイタルを合わせるのが好きですが、今までは良い流れになることを無意識に期待してその時期を知りたかったのですが、ハードアスペクトこそ本人の成長の時だと納得しました。

占星術の星の動きと地球上の私たちに起こることは、不思議なくらい関連すると実感しています。

占星術を学んでいるのだから、事前にわかる成長の時を潰さず応援してあげたいと思います。

子育てだけでなく、人生の流れの中には、何度かトランスサタニアンの天体や土星の影響を受ける時期があると思うので、積極的に活用して、親も環境も乗り換えて成長し続けていくのが人生なのかも、なんてやっと理解できるようになりました。

ニコ先生やメンバーのみなさんとこうして学ぶ機会をいただき感謝しています

いつもありがとうございます💖😊

和佳さん(60代・山梨県)

 

 

なお、今回、予定していた参加者のお子さんそれぞれの金星&火星の傾向は次回に持ち越し。

引き続き、来月の研究会で取り上げていきます。

 

次回、開催予告

9/9(金)10:00~開催

こどもの「わかってくれない」を解消する、こだわりを理解するための火星&金星

こどもの価値観を理解するためにはどうしたらよいのでしょうか。
こどもの「わかってくれない」を解消するためにも、その子ならではのこだわりに理解を示すことは、こどもの安心、情緒の安定につながることでしょう。

心理占星術的には、その人のこだわりは火星&金星に現わされることから、今回は、参加者のお子さんの金星・火星に注目し、どのようなはたらきが見えるのかを考えてみましょう。

※どなたでもご参加いただけますので、お気軽にお問合せください。
ただし、zoom ライブ参加、お顔出しOKの方のみとなります。

 

☟こんな方におススメです☟

・子育ての悩みをシェアできる相手がいない
・子育てにホロスコープを活用したい
・お子さんとの相性が気になる
・お子さんのネガティブな面ばかり見てしまう
・お子さん、ご主人との関係性に悩みがある

・鑑定の現場で役立てたい方
・ホロスコープ読みを学んでいる方
・心理占星術を体験してみたい方

 

◆◆ 本研究会の特徴 ◆◆

参加者それぞれの立場から、子育てについての対話を重ねることによる気づきを大切にしています。
「お母さんは答えを求めているかもしれないけれど、「答え」を提示するのではなく、語ること(ナラティブ)の中で、自分の答えを選択できるような対話ができると一番いい」ーーこうしたnicoの所感から、今後もナラティブの積み重ねを行います。

偉い先生がお話しするのでもなく、占星術のチャートありきで学ぶのでもなく、ただ傾聴し合うわけでもない。人の話を聞きながら、自分の子育てを語り直していくことで、改めて自分を振り返ることができる。多様な考えを知ることは、閉じた子育てから解放してくれることもありそうです。

転勤族で周囲のママ友さんと深い話がしにくい、近くに両親など相談できる相手がいない、、、そんな方こそ是非ご参加を。お子さんの年齢やお住いの地域、バックグラウンドもさまざまな皆さんの声を聴くことで、きっと何かしらの発見があるはずです。

 

 

◆◆ 心理占星術子育て研究会について ◆◆

正解の見えない時代、答えのない人生に対し、 親や教育者たちは子供にどのようなことを伝えていくことができる のでしょうか。生きることを簡単に放棄できる時代に、 大人たちは子供たちに対し、 どんな生きる力を与えることができるでしょうか。
そもそも個性とは、その子らしさとは何を意味するのでしょう。

こうした問いに心理占星術のメソッドを応用、活用できないか。
参加者みんなで考えていく研究会です。

多くの方が抱えている子育ての悩みや不安はどこからきているのか 。
モヤモヤの原因は世間体や常識、既成概念にとらわれたもの、 占星術でいうところの社会天体(木星・土星)= 外発的なものなのか。
または、周囲の人や時代の影響によってあおらたもの、 占星術でいうところのトランスサタニアン(天王星、海王星、 冥王星)によるものなのか。

大人も子供も少しでも健やかに生きていくために、
また、これからの時代を生き抜いていくために、
心理占星術の考えや技術を利用し、 みんなで意見を出し合いながら、よりよい子育て、 親育ての方法を考えていきましょう。

一緒に情報収集やデータ分析などをしてくれる方、 自分の持っているリソースを共有し、 子供たちの未来を一緒に考えてくれる方のご参加をお待ちしています。