寄るべなさと不安を抱えながらの国政スタート、「本当の本当の問題とは何か」 ~2025 獅子座期のおさらい編

心理占星術家nicoによる「星宙百景」。毎月、太陽がサイン移動した瞬間のホロスコープ(イングレスチャート)を分析し、わたしたちの暮らしと天体の運行から「今」を読み解きます。

おさらい編では、先の未来を読み解いた星宙百景の記事をセルフレビュー。

先月お伝えしたチャート読みの内容と、実際に起こった出来事を nico の視点で振り返るショート・レポートです。

 2025年の獅子座期は本当に暑かった。全国各地で最高気温や降水量が更新された。いや、8月も下旬に差し掛かったというのに、まだ真夏の暑さが続いている。この暑さは10月頃まで続くというのだからたまらない。この暑さは、コメや野菜の生産にも悪影響をもたらし、物価高にさらなる追い打ちをかけるかもしれない。

 日経平均株価は、6営業日連続で値上がりし、4万3,000円を突破、史上最高値を更新したというが、株価上昇が人々の暮らしを楽にするとはとても思えない。何かがとてもチグハグだ。

 2025年1月時点での発表によると、終末時計は、これまでの最短記録を更新する残り89秒になったというし、ここから世界が安全な場所になっていくイメージはまったく持てない。

2025年太陽獅子座期のイングレスチャート

 さて、2025年の獅子座は参院選後にスタートした。参院選の結果を受け、どのように政治が変わっていくのだろうと楽しみにしていたが、今のところ、大きな動きは見えない。

 この一ヶ月、印象的だったのは、やはり「石破辞めるな」のムーブメントだろうか。自民党内の石破おろしの流れは強まっている一方、新聞の世論調査によると「総理をやめる必要がない」と答えた人は54%、自民党支持層では七割以上の人たちが「総理をやめる必要がない」と答えており、また内閣支持率も7ポイントも上昇している。この流れはまったくどういうことだろう。

 石破総理の長崎、広島の平和宣言のスピーチも、また戦後80年の追悼式における式辞もおおむね好評だったということだが、これでさらに世論を味方につけることはできただろうか。

 先月の星宙百景・獅子座期では、このようなことを書いた。

石破総理の辞任を求める動きが続いているが、総理自身は進退について、まだ続投に意欲を見せているという。飛ぶ鳥跡を濁さずというが、逆行しているということは、「潔く辞任」というのは期待できないかもしれない。政治とカネの問題も、関税交渉も結局、道半ばである。「心残り」があることは大いに理解できる。

〈中略〉

今、手にしている結果に満足していても、納得できていなくても、前に進んでいくためには「再考」「再検討」「再調整」は必須だ。勢いに任せて進んでも、懸念事項が残っているうちは、物事は前には進んでいかない。

これまで「土星、海王星が魚座に向かって逆行する際、「本当の本当の問題とは何か」といった再考がテーマになるだろう」と繰り返し述べてきたが、先にも書いたように、自分の立ち位置ややるべきことが明確になる獅子座期に、再考、再検討ができるのはチャンスである。

ここからどんな状況の変化が起ころうとも、どんな変更を余儀なくされても、速やかに対応できるよう、国/企業/個人も今後のあり方の見直しをしておく必要があるということだ。

真夏の太陽は何を明るみに晒すのか、牡羊座0度が問う自分の存在の力と価値 ~星宙百景 2025 獅子座

 獅子座期のチャートは、ASCは牡羊座と勢いよく発進しそうに見えるが、その実、3ハウス、6ハウス、12ハウスといった柔軟サインが支配しているケーデントハウスが強調されており、その動きは停滞している。

 さて、このチャートをどのように読めばよかったのだろうか。
 ASCの牡羊座をこのように読んでみたい。


 牡羊座とは、右も左もわからない、生まれたばかりの状態。これからどうなるのか、どこに向かって進めばいいのか、実際のところ何もわかっていない。何もしないでいると不安ばっかり募ってしまう。だからこそ、やってみるしかない、動いてみるしかない。

 牡羊座の初期の状態とは、そのようなおぼつかない印象だ。つまり、2025年の獅子座期は、議席を減らした党はもちろん、議席を伸ばした党も「さあ、ここからどのように動いていこうか」という寄るべなさを、不安を抱えながらのスタートだったのではないだろうか。なぜなら、連立も決まらず、政治は動かず、物価だけが上がり、賃金が追い付かない「悪いインフレ」の状況に懸念が高まり、日本がよくなっていく材料は見当たらず、「さあ、どうしようか」と考えあぐねるのは当然だろう。

 そういった牡羊座スタートからのケーデントハウスの強調とは、だから、結局、「本当の本当の問題とは何か」といった再考がテーマになるだろうということなのだ。同じ話が繰り返されているが、自民党は修復できないほど分断が進んでいるし、コメ問題は解決なんて全然してなかったし、トランプとの関税交渉も「握手合意」にとどまり詳細は未確定だし、まあ結局、何も解決しないまま、今に至るということなのだ。

 さて、あれこれの問題は次の乙女座期で解決するのだろうか。いやーきっと難しいだろうなあ。コメの価格は、ここからもっと上がりそうだし…。

 

8/26(火)月イチ勉強会は、生き残るための時期読み

さまざまな話題を心理占星術的視点で取り上げながら、象徴の考え方やリーディング力の向上と心理カウンセリングへの理解を深めている月イチ勉強会。

今月は、8/26(火)開催! 二部構成でお届けします。

前半は、生き残るための時期読みを深める!

いま、わたしたちはどんな時代を生きているのか。
前半は、「今ココ」を知るためのトランジットチャート&乙女座期のイングレスチャートを取り上げます。注目は、牡羊座で逆行を開始した土星と海王星、そして火星&冥王星のハードなアスペクト…こうした天体は、国や社会、個人にどんな影響をもたらすのか。そのはたらきについて考えてみます。

後半は、モニター演習:家族の関係分析から個人のwell-beingを見つけ出す

今月も家族の関係性分析のためのライブ鑑定を行います! ご応募くださったAさんは、「家族がより良くなる(ウェルビーイング)ためのヒントを知りたい」とお悩みではなく、家族が今後向かうべき方向性について関心を寄せてくれました。

そこで、家族の関係性づくりはもちろん、さらにそこから「自分」がどう生きるべきか。そんな視点でご家族のチャートを見てみたいと思います。

今回も、リーディングのコツだけではなく、たくさんのチャートから見えてきたものをクライアントにどう伝えていけるのか。そんなた生きた事例を皆さんと一緒に作っていきましょう。

今月も心理占星術らしい学びを深めてみませんか。