蠍座期からの既視感と逆戻り感、「弱い金星」「ASC冥王星」または「グランドトラインからの脱出」 ~星宙百景 2025 射手座

心理占星術家nicoによる「時期読み百景」。毎月、太陽がサイン移動した瞬間のホロスコープ(イングレスチャート)を分析し、わたしたちの暮らしと天体の運行から「今」を読み解きます。

出来事の当たる・当たらないではなく、占星術で時期をよむことの面白さ―――人、国、時代に起こった出来事を私事にするための道具―――をお伝えした一遍です。

 今から書くテキストは、まさに「星宙百景 2025蠍座期のおさらい編」の続編と言いたくなるような、つまり、2025年射手座期のイングレスチャートは、蠍座期のイングレスチャートとまるで地続きのような配置になっていて、長くイングレスチャートを読んできたけれど、「あれ?これって同じチャートかな?」というような既視感というか、もしかしたらある意味、ルームランナーの上を走っているような不毛さをもたらす時期になるかもしれないぞと、射手座期のイングレスチャートからのファーストインプレッションをそのように受け取っている。

 いや、さらに悪くなっていくのかもしれない。なんだろう、このモヤモヤする感じは。いや、待てよ、こういうのを「チャンス」と人は言うのかもしれないぞ。と、冒頭からもにゃもにゃしてしまうのは、だから、まさしく今期のチャートが与える印象ゆえだ。

 さらに悪くなっていくのかもしれないという印象の理由の一つは、蠍座期のASCは水瓶座だったのが、一つ前のサインの山羊座に戻っていることにある。そしてもう一つ重要なのが、カルミネートしていた力強い蠍座火星が力のない蠍座金星に変わっているということだ。

 これはまさに、わたしが春分図から繰り返し言い続けてきた、「『あなたにはカードがあるのか』を問われ続けることになる」の象徴に他ならない。これは、いよいよ2025年の山場を迎えたといっても過言ではないだろう。

 そして、サインが一つ戻っているということ、それが山羊座へと戻っていることを考えると、型の組み直し、方法論の見直しに迫られるということが考えられるのではないだろうか。

 「イングレス直前に起こったことが、その一ヶ月の流れに影響を与える」という持論を踏まえると、11月22日の数日前の様々な動きからヒントを得られるかもしれない。

 まず、挙げられるのは、総合経済対策等について行われた高市首相の会見。
 わたしが経済に関して限りなく疎いということもあり、彼女が提出した経済対策案が本当のところどうなのか、どのような効果があり、どのようなリスクがあるのか、記者会見の全文を読んでも、賛否ある専門家の意見を聞いてもまったく判断がつかないのだが、このタイミングでの会見ということは、この一ヶ月は、財政の見直しが急務であることがうかがえる。

 おさらい編でも書いたが、あれよあれよと進む円安には、どう考えても不安しかない。高市内閣が繰り出している補正予算案の結果、国債が売りたたかれ、円が売られている。対ユーロで考えると、182円にも迫る勢いということで、なかなか厳しい先行きだ。かつて、高市首相は「金利を上げるのはアホやと思う」と言っていたが、円安を止めるためには金利の正常化が不可欠なのではないか。

 そして、減税はどこ吹く風、防衛費増税とか、シレっと国会議員の歳費5万円増に、一回きりの子育て給付金2万円、さらにはおこめ券やプレミアム商品券とか、一体何がどうなっているのか。

  11月27日には政策委員会審議委員の野口氏が、また12月1日には植田日銀総裁の発言が予定されている。この辺で、方向性が定まって来るか。
 
 こういった流れを踏まえて、天体の配置を見てみると、「星宙百景・2025蠍座期おさらい編」で書いたように、経済を見る際、基本的に株式=5ハウス、債券=5ハウス、外国為替市場=11ハウスから考えることを踏まえると、5ハウスの支配星の水星、11ハウスの支配星の木星は、2025年射手座期は逆行からのスタートとなる。水星は11月30日には順行になることから、来月以降は安定傾向に見えるが、残念ながら水星は蠍座から、水星の力がもっとも弱いとされる射手座へと向かっていく。木星は、あと三ヶ月は逆行を続ける。

 このように単純にチャートだけ見ると、経済的にはあまりいい材料がないように見えるが、考えるべきは、蟹座・木星のイグザルテーションの可能性と11月28日からの魚座・土星の順行だ。
 高市首相の発言をみてみよう。

 日本がいま行うべきことは、行き過ぎた緊縮財政により国力を衰退させることではなく、積極財政により国力を強くすることでございます。IMF(国際通貨基金)が指摘しているように、成長を損なうような拙速な財政再建は、かえって財政の持続可能性を損なうということを踏まえる必要がございます。成長なくして財政の持続可能性は維持できません。次の世代のためにも成長する経済により、企業収益の改善と賃金上昇に伴う個人所得の増加という経済の好循環による税収増を通じて、財政の持続可能性を実現しなくてはなりません。強い経済を構築し、成長率を高めていくことと相まって、政府債務残高の対GDP(国内総生産)比を引き下げ、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。

 これは、まさに双子座でデトリメント(ー5点)を体験した後の、蟹座イグザルテーション(+4点)の木星の期待と効果に他ならないのではないか。
 木星が蟹座に移動したタイミングで高市早苗が首相になったということは、やはり何か意味があるのかもしれない。

 一にも二にも経済成長、それを本気で謳う人物が日本のリーダーになったことを、もっと信頼すべきなのではないか。
 
 蟹座木星が順行になるのは少し先になるが、魚座を逆行していた土星がいよいよ順行に戻るので、月末あたりから、ご祝儀人気的な空気感から解放され、腰を据えた内閣運営がスタートするのかもしれない。対中問題等、厳しい情勢は続くだろうが、勢いだけではない、本気の政治的手腕の見せ所となっていくだろう。

 総理大臣にこんなことを言うのもなんだが、その際は井の中の蛙にならないよう水のグランドトラインの外に出て、これまでとは違う空気に触れることは大事だ。
 
 これはわたしたち個人にも言えるのではないか。確かに、緊縮財政では成長は滞ってしまう。それはそうだ。だからといって、拙速な財政再建では、つまり慌てて経済を立て直そうとしても、結局無駄が増えるばかりだということだ。それはそう。では、強い経済ってなんだ?成長率を高めるってなんだ?

 そして、ここでわたしたちは、再びMCにある蠍座金星、デトリメント(ー5点)の弱すぎる金星に目を向けなければならなくなる。

 「あなたにはカードがあるのか」
 
 一周まわって、結局ここに帰って来る。
 やっぱりわたしたち日本は、ここからはじめなければならないのだ。

 どんなに強気で世界と向き合っても、わたしたちは弱い日本を生きていることを意識して現状を立て直すしかないのだ。

 とある水産加工会社の社長は、対中問題に関するインタビューで「怒りではなく諦めに近い。そういう相手と思って仕事を進めなくちゃいけない」と言っていたが、まずはこういった姿勢がASC冥王星との、蠍座金星との、魚座土星との向き合い方であるように思う。つまり、受容だ。こちらにはこちらの、相手には相手の考え方がある。そういった中でもどうにか付き合っていく。

 相互関係での力の利用の仕方は、星宙百景・2025蠍座期 おさらい編で詳しく書いたので参照してほしい。

 状況が変わることを相手に期待することはできない。だからといって弱すぎる金星である我々は、デカップリングが得策とも思えない。最終的な判断を先延ばしにし、やけを起こさず、負けない勝負に取り組んでいく。そういった状況の中で、少しずつ力を蓄えていく。

 また、「特に大きな支障はない」と語る業者もいた。これは実に心強いことである。これもまさにわたしたちが目指す「弱い金星」「ASC冥王星」、または「グランドトラインからの脱出」の目指すところではないか。特定国への過度な依存から脱却することがリスクではなく転機となる。国内回帰の動きや新たな市場の開拓が進み、その結果として事業が好転するという事実は、来る牡羊座土星の目標とも言えるのではないだろうか。
 
 以上のことを考えた上で、

 では強い経済ってなんだ?成長率を高めるってなんだ?
 蟹座木星・逆行期はどのように過ごしたらいいのか?
 蠍座・火星、蟹座・木星はどう強く、蠍座・金星はどう弱いのか?
 エッセンシャルディグニティとは結局どういうものか?
 では、弱すぎる金星をどう価値あるものにしたらいいのか?
 風エレメントと水エレメントの補完関係を理解し、うまく利用するにはどうしたらいいのか?
 
 この辺の話は、11月25日(火)の月イチ勉強会でお伝えできたらと思う。

 まずは、状況を改善することから始めることか。そのためには受容と、そして水エレメントのからの脱却を考える。現状把握と失敗から学ぶことにあるのではないかと思う。つまり謙虚さを学ぶということになるのではないだろうか。

もっと詳しく! 11/25(火)「月イチ勉強会」

心理占星術 月イチ勉強会は、毎月第4火曜日開催!
さまざまな話題を心理占星術的視点で取り上げながら、象徴の考え方やリーディング力の向上と心理カウンセリングへの理解を深めています。

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占星術の醍醐味である「時」を理解し、心理占星術ならではの「人間心理」を読む!
今月も二部構成で開催します。

前半は、生き残るための時期読みを深める!
太陽・射手座のシーズン
ASC冥王星、蟹座木星の逆行の意味とは

トランジットで大事になるのは、「どこから来て、どこへ向かっているのか」を見極めること。蠍座期の見直しから射手座の時期を考えます。

前回、インパクトがあったのはASC冥王星。高市首相の外交デビューから対中問題の勃発など、いま様々な冥王星的なテーマが現象化していますね。これはどういう意味を持つのでしょうか。

さらに、射手座に火星が入ったタイミングで蟹座木星が逆行を開始。太陽、火星が射手座を運行するタイミングでの木星の逆行とは、学びを進めている皆さんならその関連性に「おやおや?」と思うはず。

パズルのような象徴のつながりを解いていくような面白さをご一緒しましょう!

後半は、みんな知りたい! チャートと深く向き合うコツ

「X(旧Twitter)に投稿されたつぶやきをホラリーチャートで読み解く!」
先月は、そんなユニークな視点で、シングルセッション(一回完結のセッション)を疑似体験しました。

今月も1回の鑑定で出来ること/出来ないことを中心に、チャートと深く向き合うコツを考えます。「悩みを言語化するタイミングとチャートの関係」や「家族の力学をクライアントにどう伝えるか」を取り上げてみます。

今、既に鑑定をされている方、これから目指したい方は、勉強会で学びの枠を広げてみてください。

どなたでもご参加できます!

11/25(火)10:00~お申込みはこちらから

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