双子座期は荒れに荒れた。
中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を求め103万人がデモに参加し、その結果、香港政府は改正案を廃案すると発表した(今後どうなるかわからないけれど)。
双子座は意思表明のサインであると説明しているが、まさに意思表明の結果、民意の勝利ということになった。
他にもジョージア(旧グルジア)やホンジュラスと香港以外でも大規模なデモが行われている。
日本では、相変わらず日韓の元徴用工問題といったアジア外交での議論が焦点になっている。
皆さんは、双子座期にどのような意思表明をしただろうか。
身近なところでもいい、自分らしく生きるための何かしらの表明ができていれば、そしてそのための議論が進み、物事が動き出したと感じているのなら、双子座期はいい流れであったといえるだろう。
しかし、物事が動けば問題も生じる。こうしたい!という理想が生まれれば、うまくいかなかったときの落ち込みや苛立ち、不安も必ず生まれる。
そうした陰陽の流れは不可欠なものなのだし、太陽は、今まさに1年の1/4をようやく進んだことになるのだ。何かが成就するにしても、社会化していくにしても、まだまだこれから。ここからようやく形づくられる段階へと入っていく。
では、夏至にあたる蟹座期はどのような動きになっていくのだろうか。それを今からみていこう。
以下の図が2019年の夏至図である。多くの人が目にとめるであろう、春分図に続き、今回もMC軸上で山羊座の土星、冥王星がカルミネート、蟹座の火星、水星と強いアスペクトを形成している。
大阪でのG20が6月末に控えているということもあり、国全体の大きな動きが予想されている。見どころは米中首脳会談であることは間違いないが、日韓首脳会談の開催のめども立っていない日本は、はたして開催国としての存在感を見せ、そのうえで国益をしっかりと守ることができるだろうか。
今回のチャートでは、今年残りの3/4で解決すべきテーマが出揃うこと、テーブルの上に乗ることが予想されている。
たとえば安保理、沖縄基地問題、尖閣問題といった国際問題、また社会保障制度改革といった国内の問題まで、今後、山羊座、水瓶座と土星が進んでいく中で解決すべき問題点が明らかになることは重要なことであろう。
これは個人の問題でも同様だ。
火星が蟹座に入った5月の中旬あたりから、すでに「何に取り組むべきか」「何を変えていくべきか」というのはよりクリアになっているはずなのだ。それは仕事なのか、健康なのか、関係性なのか、蟹座=ICに強く刺激が入るということは、つまり、もうこれ以上、自分の心に嘘はつけない、このままの状態にしておくことは、根本的に無理だということなのだ。
占星術では、180度=オポジションというアスペクト、特に土星や冥王星といった強い天体からの影響のあるアスペクトはあまりよくないものと考える傾向がある。
しかし、一方で180度は個と社会をつなぐ補完の関係でもあり、強力な社会化の象徴でもある。
太陽がぐるっと反対側に向かう冬至(12/22)を目指し、本気で問題解決のための下半期の計画を立てるべきであるし、土星が水瓶座へと向かう2021年を目指し、本格的に運営可能な仕組みづくりのための計画をやはり立てるべきだろう。
何はともあれ、私はこの夏至の時期は、あらゆる問題を明確にし、しっかりと向き合い、解決のための計画を立てることがとても重要だと考えている。
そのために浮き上がった問題点が、いつも以上に深刻だと感じ不安になることもあるだろう。
その不安は、決して間違っていない。
落ち着くところに落ち着くために、その過程として、物事は混沌を体験することもあるのだ。
だから決して慌てないように。
蟹座期は、うまくやることではなく、うまくできないことを体験することに意味があると考えてもらえるといい。