毎年この時期になると、半ば愛おしく半ば開き直りのように、牡羊座からの流れを俯瞰することになる。「まあ、よくやってきたじゃないか」と。
課題は残り、やり残したことも多いのだが、それなりに最善を尽くしてきたというな誇らしさもあったりする。
22日、日本政府に破棄を通告していた日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を当分維持することが決まった。野党は、「桜を見る会」における集中審議の開催を求めたが見通しは立っていない。
いったん、ここで仕切り直しがあってもいい。ここまでの流れの中ですったもんだやってきた。蠍座までの流れの中でごねたり、歩み寄ったり、嘘ついたりと駆け引きしたりしてきたが、一度、流れを変える必要があるかもしれない。
関係性の中に埋没していると、全体像が見えなくなってくる。人の動きばかり気にしすぎると、本来の目的を見失うこともある。もう一度、自分たちの「在り方」を整え、考えや信念を見直し、さあ最終的にどうしていこうかを考える機会を持ってみてもいい。
おそらく、だからこそ射手座期に入る直前の水星の逆行運動(11/1~11/21)は、「あるべき姿」の見直しにちょうどいい時期だと言えたかもしれない。「やはり、こちらの道で行こう」という再考の機会、私/会社/国にとってよりよい姿とはどのようなものか、それを確認し、声に変えていくにはちょうどいい機会だったのだろう。
その刺激が他国なのか、他社または他者といった外からの刺激によって確認することができたとしたら、それは天秤座から蠍座までの流れにうまく乗れたといっていい。
2019年の射手座期にやることは、そう多くはない。
以下、2枚のチャートを見てみてほしい。1枚目は射手座太陽イングレスチャート、そして2枚目は山羊座木星イングレスチャートとなっている。
1枚目は、当然、太陽の入っているハウスを確認する。そうなると、3ハウスが強調されているのがわかる。11/22~12/21までの期間は、3ハウス的活動に光をあて、新しい生き方を創造することで、未来を生きる力を手にすることになるという解釈ができる。
2枚目は、木星の入っているハウスを確認してほしい。やはり、3ハウスが強調されているのがわかる。2019年12/3~2020年12/19(この日、水瓶座0度で土星と合)までの期間は、3ハウスの活動を通し、未来を生き抜くための筋力を身につけることで、自己の可能性を押し広げることができるようになるという解釈ができる。
つまり、何はなくとも「3ハウス=水星力」が必要となるのだ。
ちゃんと声を出せているか?
その声は、しかるべき人たちにしかるべき声量で届いているか?
無視されないよう、鬱陶しがられないよう、相手の耳に届くよう、うまく工夫がされているだろうか?
ドイツの神智学者ルドルフ・シュタイナーの考案した教育ダンス・オイリュトミーの考え方では、「声」がでないことは身体もできない。身体ができないことは魂もできないという考え方をする。だから、オイリュトミーにとっては「声」は何よりも大事な器官となっている。
声を出す(水星)には、筋力(木星)が必要である。訓練されない限り、その声は頼りない。けれど、逆を言えば、鍛えさえすれば、ちゃんと声は届くようになる。
「私」の器官を使って、世界を変えることができる。それがオイリュトミーの考え方の一つである。
声を出す(水星)には、勇気(木星)も必要である。勇気がないと、声は本当に頼りない。けれど、声に力を持った時、それは自己存在のパワーになる。
大きい声を出す必要はない。しかるべき人たちにしかるべき声量で届けばいい。
そして、やはり知力をつけよう。
世界に好奇心を持ち、学び続けよう。
結果を求めず、結論を急がず、何かを信じ込むこともなく、絶え間なく疑問を持ち、質問をすることを恥じることなく世界に「なぜ?」を問いかけよう。
そして、自分の中に「あるべき姿」を発見してほしい。学び、問い、声を出し続ければ、必ず、「あるべき姿」にたどり着く。
2019年の射手座期は、冬至前の活力に満ちたときになる。政治も経済も揺れ動きがあるなかで、まだ安定したムードを醸し出している。こういったときに、自分なりに仕掛けてみたり、先送りしていた決断を表明しておくのはいい。
声を出す。
勇気を出す。
そして、未来へと足を踏み出す。
射手座期は、12サインのサイクルの最大の成長のときなのだから。