2017 獅子座の言葉 ピナ・バウシュ

心理占星術家nicoが選んだ今月の言葉は…

一つの作品を創るのは決して娯楽ではない。もう二度と作品など創りたくないと、私は考えてしまいます。これは毎回味わう試練です。それなのに、なぜ私は同じことを繰り返しているのでしょうか。長年仕事をしてきても、まだ学んでいないのです。辛いことですが、どの作品も再び最初から始めなくてはなりません。
自分が到達したいところに決して手が届いていないと、いつも感じています。ところが、初日も終わらないうちから、私はすでに次の作品プランを考えているのです。どこからこのエネルギーは生まれるのでしょうか。そう、もちろん日々の修練は大切です。とにかく働き続ければ、突然何かしら、何かとても小さなものが生まれます。それがどこへ行くのかはわかりませんが、誰かが灯した明かりのようなものです。そして、再び働き続ける勇気を持ち、元気を取り戻します。あるいは誰かが何か美しいものを創ると、人は引き続き働こうという意欲と力を得ます。内側から湧き上がってくるのです。

京都賞 思想・芸術部門 授賞式にて

獅子座の言葉

ピナ・バウシュ

1940年7月27日ドイツ生まれ。太陽、火星、冥王星を獅子座に持つ。

舞踏家、振付師、舞台監督。
ダイナミックで生命力に満ちた振つけとスペクタクル性にあふれた舞台で数々の賞を獲得した。

蟹座の個人の育成の段階を経た後、ここ獅子座から火エレメントの新しい冒険が始まる。しかし、獅子座がその道を進むとき、いつも意気揚々と歩みを進めることができるわけではない。むしろ、しぶしぶと、または恐れをもって、旅を続けることになるだろう。

なぜなら、ここから先の旅は蟹座までで育てた自己の世界が否定され、拒絶され、理解されることなく終わるかもしれない、いばらの道だからだ。

または他者との、外界との関係性の中で、自分の力が及ばないという無力感、自分は何者でもないという恐怖に打ちのめされることだってあるのだ。

だったら、蟹座という私の世界にとどまっているほうが安全なのではないか?
わざわざ危険な世界に出ていく必要はないのではないか?

それでも人は、「私はここに生きている」という自己存在の証明のため、また自ら放たれる光が誰かの「意欲と力」のチャージとなるはずだという期待のため、勇気を奮い立たせ、表舞台へと向かっていくことになるのだ。

熱核融合によって発する太陽の光エネルギーは、いつだって常に新しく創造され続けるものである。だから、獅子座というのは、明るさのほうへ、未来のほうへ、そして新しさのほうへと意識を向け続けることが大切なサインなのである。

そして、もし自分の太陽が力を失ってしまったと感じたときは、誰かの手によって創られた美しいもの — 創作物であれ、人格であれ、人生そのものであれ — が獅子座の生きる希望となり、再び、獅子座を表舞台へと送り込むことになるだろう。

輝きの連鎖の中で太陽を輝かせる。
これが関係性の最初のサイン、獅子座の在り方なのである。