2018 双子座の言葉 レイチェル・カーソン

心理占星術家nicoが選んだ今月の言葉は…

子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。

もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。

この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。

— 「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・L. カーソン・著より

双子座の言葉

レイチェル・L. カーソン

1907年5月27日、アメリカ合衆国ペンシルベニア州生まれ。太陽、水星、冥王星を双子座に持つ。
1960年代に環境問題を告発した生物学者。

農薬で利用されている化学物質の危険性を取り上げた代表作『沈黙の春』は、アメリカにおいて半年間で50万部を売り上げた。環境問題に光を当て、環境保護運動の風を起こした最初の人物である。

1=牡羊座で自己の存在を確認した後、2=牡牛座で自分自身に備わった感覚を喜び、利用する段階へと進み、そして3=双子座で自分の外に広がる世界に触れ、知り、学び、環境を生き抜く術を手に入れるという、人の成長の最初の3ステップが完成する。

世界(環境)に触れることによって自己を確認する。これは3の倍数で構成される柔軟サインの基本的姿勢である。また、知的な刺激によって世界(環境)を体験し、自己の成長をうながす。これは風エレメントの欲求である。つまり、双子座は自分を知るために世界(環境)を理解する必要があり、また知的な刺激を受けることによって、生きている実感を得る。そのように双子座とは、非常に環境に寄ったサインなのである。

また双子座は、次の蟹座とともにIC(ホロスコープの一番低い場所)を支えている。「私」にとってのルーツ(私は何者か。どこからきて、どこに向かうのか)を探し求め、自分を明らかにするために外の世界に触れる。

だからこそ、目の前に広がる世界が、ささやかだけれど身近である自分を取り巻く世界のことがとても大切なのだ。

レイチェル・カーソンの言う、「子供たちは、きっと自分自身が小さくて地面に近いところにいるからでしょうか。小さなもの、目立たないものをさがしてはよろこびます」ということである。

双子座はやがて成長したのち、今度は自分自身が世界に向けて風を送ることになるだろう。柔軟サインの「よりよい世界のために」という理想と、風エレメントの「調和とバランスに満ちた世界を」という理念に導かれ、レイチェル・カーソンは友人からの一通の手紙をきっかけに、環境に対して警鐘を鳴らすことになった。

私たちは、目の前の世界(環境)にどれだけ繊細に目を向けることができているだろうか。自分の一部であるこの世界を、“センス・オブ・ワンダー”の意識で向き合うことができているだろうか。

双子座の季節。私たちを喜ばせも驚かせも、また苛立たせも憤らせもするこの世界に、もう一度、子供のような新鮮な気持ちで向き合ってみたい。

私たちは、どんな世界を、そしてどんな自分を見つけることになるのだろう。そして、私を成長させてくれた世界に対し、どのような刺激を与え返すことができるだろう。

自分探しの旅は終わることはない。だったら、自分を取り巻く環境にもっと意識を開き、興味を持ってみてもいいかもしれない。

自分の生きている世界なのだ。知らなくていいことなんて何一つないはずだ。