2016 蟹座の言葉 横尾忠則

心理占星術家nicoが選んだ今月の言葉は…

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ぼくは未来は好きじゃないね。好きなのはうんと遠い過去だ。

ぼくの欲しいものは全て過去にしかない。だからぼくの未来は過去なんだ。

 

今月の言葉

横尾忠則 1936年6月27日 兵庫県西脇市生まれ

太陽、金星、火星、冥王星を蟹座に持つアーティスト。グラフィックデザイナーとして活動後、1980年7月にニューヨーク近代美術館にて開催されたピカソ展に衝撃を受け、その後、画家宣言をした。

4番目のサイン蟹座で、牡羊座から続いた火・地・風・水の個人的体験はひとつの完成を迎えた。双子座で広げた体験を、今度は蟹座で一度しっかり「私」の中に一度閉じ込めることになる。それらが血肉となるまで、何度も何度も繰り返し記憶の中の体験を反芻し、私的世界を純化させる。それが蟹座にとってのあらゆるものの受け皿となる。どのような体験が「私」の人生のモチーフとなっていくのか。「私」の繰り返し語られる世界とは何か。

横尾忠則は、「反復」をテーマに、1960年代以来、「モナリザ」など同じモチーフを描き続けている。並列された「似ているけれど同じではない」作品群を見ていると、やがて対象物との境界線がなくなっていくのがわかる。「差異」から離れ、「一体」が生まれる。前も後ろも右も左もなく、「見た」という歴史が身体に刻まれる。

氏は続ける。
「考えないときは、何かと一体化してると思うんですよ。考えることは一対一になること。考えないということは全てのものと一つになることなのです」。