ドラマ『はじめまして、愛しています。』と金星・海王星・冥王星

ドラマ『はじめまして、愛しています。』を観ていました。

江口洋介と尾野真千子(夫婦役)が、特別養子縁組で里親になり、育児放棄されていた子ども(横田歩くん)を育てるというお話。

 

 

ホロスコープを出してみて気づいたのは、この3人はそれぞれ金星・海王星・冥王星のアスペクトを持っているということです。

江口洋介さんは、蠍座で金星・海王星合、乙女座の天王星・冥王星合と60度、キローンと120度、土星と120度、乙女座木星と90度。
深く献身的な愛に加えて、広く人道主義的に癒しを与え続けることができる人。兄弟の多い家族のお兄ちゃん役とか、医師役とかありますけど、もっと壮大なヨハネパウロ二世の役とかもできそうな感じがしますね。

 

尾野真知子さんは、射手座で金星・海王星合、天秤座の木星・冥王星・水星と60度。
愛と人間関係を哲学的な観点でとらえている人かもしれません。対人関係の中で、いつも「愛とは…」と自問自答しながら実践していそうですね。

 

横田歩くんは、獅子座金星・ノードに水瓶座海王星がオポ、射手座冥王星がトライン。
ノードが関わっているので、ご縁があってこの夫婦のもとにやってきました的な、純粋で献身的な愛情を一身に受ける役としてぴったりだなぁと思います。

 

金星・海王星・冥王星のアスペクトは、直訳すると「献身的(海王星)で深く徹底(冥王星)した愛情」とか、「自己犠牲的(海王星)で宿命的(冥王星)な愛情」という感じですが、「形而上的な愛」というふうにも言われています。哲学的な、あるいは神学的な、つまり魂とか世界とか神とかいう観念をもつ愛。いわゆる宗教的な「愛」でしょうか。
キリスト教的な愛でいうと、「愛は寛容、慈悲に富むもの、ねたまず、誇らず、高ぶらない」「隣人をあなた自身を愛するように愛しなさい」とか「与える愛」とか「許す」とかでしょうかね。

 

ついでと言っては何ですが、twitter の『マザーテレサbot』で流れてくる言葉があるので、ちょっと紹介してみます。

「あなたの中の最良のものを世に与え続けないさい。蹴り返されるかもしれません。気にすることなく、最良のものを与え続けないさい。」
「助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。気にすることなく、助け続けなさい。」
「あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう。気にすることなく正直で誠実であり続けなさい。」
「善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう。気にすることなく善を行い続けなさい。」
「あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたといわれるでしょう。気にすることなく、善を行いなさい。」

『マザーテレサbot』より

 

どうでしょうか。まさに金星・海王星・冥王星の人へのメッセージって感じですよね。

私など、これを読むと、涙出ちゃいますが(そうです私もこのアスペクト持ちの究極的理想主義者。ただし実際の行いはタダの人、いやむしろ変な人)。
このドラマでは、預かった子どもを育てながら、夫婦それぞれが自分の生い立ちや親子関係をふりかえり、実の親に「どうしてこんなことしてくれなかったの?」「どうしてこんなことしたの?」みたいなことを突きつけるシーンが度々ありました。

 

子育てされてきた方は、これ、よくわかったり、実際に親に文句を言ったりした方もいるのではないでしょうか。

いろいろな人に聞いてみると、たいがい「そうだったかい。それはつらかったね。ごめんね。」なんていう理想的な展開にはなりませんね。
「そうだったっけ。忘れちゃったよ」と適当にはぐらかされたり、「なにを今さら!」「あんたがこんな子だったから!」と逆切れされたりして、虚しさを味わったという話をよく聞きます。
このドラマでも、切実に訴えかけても、かわされるなどして釈然としない感のある親子関係が描かれます(のちに変化していくのですけどね)。

 

そういう私もある若い日、子育てをしながら自分の子どもの頃をふりかえり、たまらなくなって母に電話をかけて文句を言ったことがありまして。やっぱりいろいろ言い訳ばかりだったので、腹を立ててついに激怒したまま電話を切ったのですが、その後、母は弟に「お姉ちゃんに怒られた」的なことを言って慰めを乞いたらしく、弟から「もう年寄りを責めるのやめてくれ(めんどうくさいから)」と電話がかかってくるという顛末に至ってしまい、やり場のない憤りと虚しさを味わったという経験がありますが、もうそれも今となっては良い思い出です。親子ですからね。
でも、親の反応がどうあれ、「言った」というのは、きっと心のどこかに良い作用をおよぼしているのではないかなと、なんとなく思うのですが。

 

そういえば、ある60歳を超えて定年を迎えた男性が、祝いの席で泣きながら「母に愛されなかった」話を兄弟姉妹たちに語ったという話を聞いたことがあります(母すでに他界)。何歳になっても言えただけ良かったですねと思いますが、親が生きているうちに直接言ってケンカでもできたら、もっと良かったかもしれないなと私は思います。(道徳的な観点では、そんなのはダメなのかもしれませんが)

 

親が生きているうちに(できれば双方若いうちに)、昔話でケンカなどして、奥底に淀んでいたものを浄化してみてもいいんじゃないですか、という話で締めくくってみます。

 

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