今回の牡牛座期がとても重要な時期であることを私たちは知っている。
3/6に天王星が牡牛座入りした後の初めてのメジャーアスペクトによるコンタクト。私たちの中にどのような意識が芽生えるのか、まずはそこに注目していきたい。
太陽と天王星のコンタクトはいつでも重要である。
もともとホロスコープの構成として、獅子座=太陽と水瓶座=天王星は補完関係にある。理想の自己像を創造する太陽と、未来のための選択をする天王星がコンタクトをとることで、理想の未来のための重要な選択を可能にし、自分らしい在り方を再構成することができるということになる。
この選択には、もちろん痛みが伴うこともある。自分の人生=存在=太陽の在り方に責任を持っていれば持っているほど、苦しい決断になることもあるだろう。
先日引退を表明したイチローも太陽―天王星で引退を決断した。理想の未来をイメージしたとき、彼の中には、もう「選手」というビジョンは描けなかったということだ。
こういった英断をするためには自己を冷静に客観視する必要があるわけだが、これがなかなか難しい。多くの人々は、自分に一番見合う選択ができないからだ。他の誰かの生き方、やり方、考え方では、決して自分にふさわしい決断はできない。人生の重要な局面で、どのような選択をしたのか、これからどのような選択をし続けていくか。これが自己の最終的な「個性」となる。
前に進むにしても終わらせるにしても、元に戻るとしても形を変えるにしても、単なる欲求やエゴを超えた己を知る力(太陽)と全体的な価値判断(水瓶座)を働かせる必要がある。
自分は、いつだってその答えを知っている。あとは、冷静に選択と判断をするだけだ。
2019年の牡牛座期は、そんなことを意識しながら、まずはスタートしてみてほしい。
その流れの中で改元を迎える。ただ元号が変わるだけとはいえ、これだけ多くの人が大騒ぎしていれば意識が変わらないわけがない。
そのために、この1か月をどう過ごせばいいのか。
まずは何枚かのチャートを見てもらいたい。
まず1枚目が今回の2019年牡牛座期イングレスチャート(太陽が牡牛座の0度になった瞬間のチャート)、そして2枚目が3/6の天王星イングレスチャート、そして3枚目は、新元号が発表されたチャートである。
すべてのチャートを並べてみるとわかるが、まず7ハウスの始まりがなんとも騒がしいのがわかるだろう。7ハウスとは、外交、パートナーシップといった関係性の中で、相手と自己との関係を築き上げていく場所。
2018年から、「これからは7ハウス=天秤座が非常に重要になる。1に外交、2に外交と、誰とどのようなパートナーシップを組むか、どんな協力関係を結んでいくのか」といった話をし続けていた。
国であれば、対アメリカ、対アジア、近隣諸国との緊張関係をどうしていくのかがまず大きいな課題になるだろう。また企業であれば、先日もトヨタや日立が中国のスタートアップ企業、また任天堂が中国インターネットサービス大手と提携したというニュースが流れたが、一社では生き残るのが難しい時代、どのような会社と手を組むのかを考えるというのは生き残り戦略として非常に重要だといえるだろう。
個人でもそうだ。誰とどのような関係を築いていくかは、次の年号が変わるまでの、または天王星が次の双子座サインに移るまでの重要なテーマになってくる。
その際に重要なのは、(私の講座では耳タコくらい毎回言っていることだが)、7ハウス=天秤座=金星を正しく行うためには、まずお互いが自立=火星ができていることが重要なのだ。でないと、その関係は、食うか食われるか、使い捨てられるか、しがみつかれるか、共依存になるか、といった歪な姿となる。
今、企業や社会で生き残ることに不安を感じている人や組織は、まず自己存在をしっかり立たせることができていないのだ。
そして、それらの多くは、相手と対等な関係をつくれていない、自身の価値を上手く作れていないことが多い。他者と組んで価値の交換を行うためには、自立とともに、自分の価値の提供を行っていかなければならない。
これが、そもそもの牡牛座=金星=2ハウスの目指すテーマであり、太陽・牡牛座期に創造してもらいたいことなのだ。
自分が与えられるものを育み続けること。自分ブランドの牛としてよりおいしく、より健やかに自分の魅力を育てること。
だから、牡牛座期は自分のリソース(資質、才能、肉体等)を美しく整える必要があるわけだ。
それを理解したうえで、3枚のチャートにもう一度戻ってみてほしい。
3枚ともアングル上に太陽がコンタクト(牡牛座期イングレスチャート、天王星イングレスチャートは7ハウス上に、新元号発表のチャートはMCに)しているのがわかる。
つまり、私たちが生き残るためには、自分の存在に気づいてもらうためには、牡牛座太陽の表現=自分のリソース(資質、才能、肉体等)を美しく整えていかなければならないということだ。国も企業も人も、そこに存在していることをきちんと大っぴらに見せていかなければならない。それが国に対する責任であり、企業責任であり、個人存在の責任である。
自己アピールが苦手であったとしても、強みや魅力にイマイチ自信がないとしても、それはそれでやってみるしかないじゃないか?
誰かをあてにするのではなく、まずは自分に責任をもって、自分らしい表現の練習(太陽活動)をしてみたらどうだろうか。そうしたら、必ず人に提供できるリソースももっとクリアに、もっと豊かになることだろう。
そんな活動を真剣にやっている人をバカにしたり、茶化したりする人は放っておけばいい。
太陽の光が輝く季節。
未来を選択する力を得るために、まずは自分を美しく整え、そして自己の魅力を知ってもらう努力をする。
この自分で勝負するしかないのだ。
自信を持って、自分を楽しみ生きてみよう。
それがこの1か月の間に取り組んでもらいたいことである。