柔軟サインの季節(双子座、乙女座、射手座、魚座)は季節の変わり目の準備期間ということもあり、どうしても様々な点で自分自身の弱点が出やすくなる。個人で考えれば、身体の弱いところの活動が不安定になる。特に夏から秋にかけては、夏バテの影響もあり、個人の目立つ時期になるかもしれない。
これを占星術的に考えれば、もっとも太陽の力の強い獅子座期から地エレメントの乙女座期へと、一気に物語が地上のテーマへと引き戻される。楽しいことばかりもしていられないねー、ちゃんと目の前の問題に向き合っていかないとねーという、なんともシビアな季節へと時期が進んでいた。
それは社会的テーマとしても出てくる。たとえばインフラの問題、指示系統の問題など、今までなあなあで見て見ぬふりをしてきたことが、「違和感」を伴って表面化してくる。
乙女座期とは、そういった感覚的な違和感(地エレメント)と向き合い、自分自身の心地よい感覚とマッチングするよう丁寧にそこを解決していくこと、そのためのアイデアや工夫が太陽乙女座期のクリエイティビティのテーマであった。
そして今日、太陽は秋分ポイント、天秤座へと運行を進めた。
では、天秤座期は何を目標としていけばいいのだろうか。
本来の太陽の運行を考えた場合、牡羊座から乙女座までに創り上げてきたテーマをいよいよ表舞台に向けて表現すること、それが一応の流れとなっている。
たとえば、先日ZOZOを売却した前澤氏、9/20に発売となった新型iPhone、10/1から施行される増税といった、これまで試行錯誤してきたテーマが社会にお披露目されるというのが通常の流れだろうか。
天秤座は7番目のサイン。“7”という数字は素数なので、これから新たな展開、新たなステージ、新たな動きをつくっていきますよというのが本来の天秤座の流れとなる。
しかし、もし天秤座期で、牡羊座から乙女座までで仕上げてきたものに自信を持てなかった場合、また乙女座期で思うような改善、解決が見られなかった場合、お披露目は先延ばし、もしくは中止となることもあるだろう。
先延ばしも、中止も、自分自身の決断であれば、まだ傷は浅い。
問題となるのは、解決もままならないうちに不安な状態で前に進んでいけば、社会から集中砲火を浴びることになる。
北朝鮮、韓国との外交問題、増税の追加経済対策といったことをあやふやにしておけば、おそらく近い将来(たとえば火星・天秤座15度~蠍座15度のバイアコンバスタの時期などに)より大きな問題となって対策に迫られるとになるだろう。
個人もそうだ。今後、新しい季節を生きていくうえでの懸念材料があれば、7番目のタロットカード「戦車」の逆位置のように、黒いスフィンクス(心のわだかまり)に足元をすくわれ、それ以上前に進めなくなることもある。
けれど、今回一つ朗報がある。
2019年の秋分図は、自分の歩みを止めている、または遅らせている問題に再び向き合わざるを得ない、というテーマが秋分図に示されているのだ。
これのどこが朗報なのか? まったくイメージできない人もいるかもしれない。
以下が2019年の春分図、夏至図である。ASCに注目してもらいたい。
両方のASCは牡羊座になっているのがわかるだろう。それが秋分図では、一つ後ろのサイン・魚座にテーマが戻っているのがわかる。春分で勢いよく飛び出してみたものの、夏至でそれが勇み足だったことがわかり、スキルや環境の見直しに迫られ、それを3ヶ月間頑張ってみたもののどうも思った以上の成果が出ず、体調を崩したり、やり方の改善に迫られたりしつつ、さあこれからどうしようかというところで秋分期は不安材料ともう一度向き合う必要があるということがわかるという、そんな流れを経験することになるだろう。
とはいえ、個人天体のほとんどは7ハウスのステージに上がっている。つまり、7ハウスの活動=ここまで育ててきたものをお披露目していく、人の目に触れる場所で審判を待つ、関係に刺激を受けながら改善点を模索していく、というのは並行して行いつつ、未解決の心の不安と向き合うことが必須になる。
そして、2019年秋分期にもう一つやっておきたいこととして、「奥に秘めた夢や理想と向き合う」ことだ。天秤座期になると人からの刺激にどうしても揺さぶられてしまう。人に強く出られない、好かれたい欲求が強い、人との関係性を重んじてしまうといった人たちは、どうしても自分の理想を後回しにすることがある。
けれど、秋分期は魚座のASCもある、射手座・木星最後の運行の時期になる。ここでもう一度、自分の進むべき道、この先の自分の理想の生き方、今こそ大切にしたいものを掘り起こし、しっかり握りしめておきたい。そして、意見の相違があったとき、自分の信じたもの(美意識や哲学)を大切にできる生き方を選択してもらえればと思う。
自分の未来をイメージできた時、そこに新たな所属や関係性が生まれることだろう。
だから心配せず、前を向いて生きていきたい。